新型コロナがもたらす住宅価格の高騰!ウッドショックの影響について
ウッドショックショックという言葉をご存知でしょうか?
NEWSやメディアで多くとり上げられたこともあり最近ではよく耳にするキーワードだと思います。今回は、そんなウッドショックがどんな影響を私たちにもたらすのかお伝えします。
ウッドショックとは
2021年3月頃から、住宅の柱や梁(はり)、土台などに使う木材の需給がひっ迫して木材の不足により価格が高騰し、大きな混乱が生じている状況の事です。かつてのオイルショックになぞらえて名付けられた言葉です。
「ウッドショック」の背景にはコロナ禍が大きく関わっています。
木材の減少
もともとカナダで発生していた害虫被害に加え、コロナ禍で労働者が減り伐採が思うようにいかず、製材工場の稼働率は下がってしまい家を建てる木材自体が減ってしまいました。
アメリカ・中国での建築ラッシュ
アメリカや中国では、莫大な財政出動と歴史的な住宅ローンの低金利政策が取られた結果、市民がリモートワークのために、郊外に新しく住宅を購入するようになりました。このことにより世界的に需給バランスが大きく崩れ、十分な量の輸入材が日本に入ってこなくなりました。
コンテナ不足
コロナ禍により自宅で過ごす環境になったことから、ネットショッピングの利用などが増え、世界的に流通が圧迫されコンテナ不足が起きており、日本へ木材を運べない状況が出来上がってしまいました。さらに3月にスエズ運河で発生した大型コンテナ船の座礁事故の影響で、日本へのコンテナ輸送の遅れに追い打ちをかけてしまっています。
上記の理由により、木材不足、木材の値段が高騰し「ウッドショック」が起こってしまいました。 また、輸入材が不足→国産材を代用→国産材も不足という状況になっています。
「ウッドショック」の影響について
日本の木材を使用するほとんどの会社がウッドショックの影響を受けています。
住宅の建築単価は月ごとに値上がりをしている状況です。今後も、値段は上がり続けるでしょう。
また、木材を確保できない住宅会社も出てきており、契約しても建築出来る目途がつかないことや、工期が大きく伸びるなどの影響が出ている住宅会社も出てきています。
また、急に建築費用を追加で要求され、契約解除になった事例もあるようです。